体験記
授業を受けてみて日本と違うなと思った所は、何かを紹介したりする授業、スピーキングの授業が多かったです。そのため、宿題はスピーキングの原稿を考えてくる事というのがしばしばありました。原稿を考えるのはプリントの穴埋めの宿題よりも時間がかかるし、しんどかったですが、その分、発表をしたり友達が発表しているのを聞くのは楽しかったです。
友達作りは、クラス分けの次の日に遠足があったので、英語ができない僕でもすぐに友達ができました。
オーストラリアの人は肉をたくさん食べるイメージだったのですが、僕のホームステイ先の人はベジタリアンで、肉や卵だけじゃなく、牛乳の代わりに豆乳だったので、正直かなり辛かったです。しかし、人柄は本当にいい人で、僕をスーパーやフリーマーケットに連れていってくれたり、ラーメンが食べたいなと言えば日本製のカップラーメンを買ってきてくれたりしてくれました。
学校での放課後は、友達と学校の物を借りてバドミントン、サッカー、卓球をしたり、海を見に行ったりしてほぼ毎日遊んでいました。また、休日もせっかくオーストラリアにいるのに家にいてはいけないと思い、シティーに遊びに出掛けていました。一番の思い出は、友達と先生が、ホストマザーが作ってくれたケーキで僕の誕生日を祝ってくれたことです。食堂で祝ってくれたのですが、いつも食堂でご飯を食べない先生もその日だけは食堂に来てくれました。とても嬉しかったです。
留学を通して英語はあまり上達した気はしませんが、異国の人の考えなどを知れて自分の視野が広がった気がします。留学を経験してみて大学は外国の大学に行きたいなと思いました。次行く時はもっと英語を勉強してから行こうと思います。
Hawthorn-Melbourne – IELTS preparation courseについて
家族でオーストラリア移住を検討しており、その中でも住みやすい街Ranking1位であるメルボルンに注目しておりました。永住権取得のことも考えると年齢的にもこれが最後のチャンスと思い、勤務する会社にも約1年に渡る交渉の末、10週間のIELTS courseで学ぶことができました。
気候
7月下旬に渡豪しましたが、現地は真冬に相当しコート無しでは堪えられませんでした。しかし、徐々に気候になれたことと春になりかけていたことから5週間が経った9月からはコート無しでも十分過ごせました。メルボルンは日本と同じく四季がはっきりしているのでそれほど違和感は感じられず、気温自体も日本の同じ時期に比べるとやや暖かいといった感触です。しかし、突発的な気候の変動、特に雨や強風が予想も無しに起こり得るので、その点には注意が必要です。
Placement Test
クラス分け目的で授業開始の数日前にTestを受けます。最初にランダムに振り分けられた教師と1:1で5分程会話をします。ここで自分の希望を伝えることになるのではっきりと真剣に言うことをお勧めします。academicコース希望なのかgeneralコース希望なのか、何故英語を勉強しているのか、大学で何を専攻したか、将来何をしたいか等を聞かれますが、全てはlistening及びspeaking力の測定と希望コースの調査目的なので質問の意図を理解して答えることが重要です。その後筆記テストを受けますが、内容は中学からセンター試験levelのgrammar(4択)、簡単なlistening(4択)、そしてwritingになります。writingはgeneral向け及びacademic向けにtopicが別れていますが、academicコース希望者は必ずacademic向けのtopicを選ぶことになります。私の時は、「仕事をしながら勉強することと勉強に専念することのadvantage及びdisadvantageを述べよ」といった内容で20分間与えられました。後で聞きましたがacademicコース希望者はこのwritingの出来がクラス分けに大きく影響するとのことです。
クラス分け
最初の授業日の朝8:15に発表があり、そのまま指定された教室でacademicコースは10:30から、それ以外のコースは8:30から授業が始まります。私は当初EAP2に振り分けられ希望(IELTSコース)よりone rank下のクラスになってしまいました。そのためIELTSを学ぶためにここに来た旨を再度責任者に訴えテスト結果を見直してもらいました。そして30分後位にクラス変更を認めて頂けました。私と同様にクラス変更を訴える生徒が10人程列を成していたので交渉の余地はあると思います。ただ認められなかった生徒もいてその人の話を聞いたところ、まずは振り分けられたところで成績を残して次の10週間で上のコースにいけばいいと言われたようでなるべく長く学校で学んで欲しいといったニュアンスが強かったそうです。一方、私の場合は10週間経ったら帰国することが決まっていたので悔いの無いように勉強することを優先してもらったという背景がありそうです。
また、IELTSコースに行く人は、EAP2から上がってくる人か、IELTS受験経験があり一定の知識を持った人が集まっているように思えました。私のように一からIELTSを学びますという人は例外だったと今振り返って思います。
授業
IELTSコースの授業は、その名の通りIELTSに特化した内容をひたすら反復練習するのみです。Listening/Reading/Writing/Speakingの4 sectionがありますが、一日のうち午前2時間及び午後2時間でいずれか2 sectionを行うことが多かったように思います。またこの他にも、お昼にILCという自習時間が1時間ありますが、ここでも図書館でIELTSコースを対象にした自由参加のクラスがありますので、一日あたりで学ぶことは本当にたくさんあります。それを10週間学ぶわけなので、コース終了後はIELTSを受けるにあたってのコツや回答技法、注意点等は網羅的に体得できます。また、10週間のうちにIELTS practice testという模擬試験を4回学校で受けます。これはSpeaking以外のSectionについて本番同様の環境で受けられるため、かなり貴重な経験になります。Speakingについても2度先生と1対1で模擬試験のようなものを行い、Feedbackをもらえます。
ただ漫然と授業や模擬試験を受けるだけだと実力はつかないので、毎日の復習やSpeakingの回答作り等、授業外の努力がIELTS受験には必要だと実感しています。授業を受けるだけでScoreが上がるという幻想は捨てた方がいいです。
先生
IELTSコースに限らず他のコースにおいても1クラス2人の先生が担当しているようです。私がいたIELTSコースは実際のIELTSで現役Examinerを担当されている方が先生だったので、試験のありとあらゆる箇所のポイントを伝授してくれました。実際2人ともIELTSに関する講師歴は15年を超すと言っており、名実共に頼りになる先生でした。授業も質疑対応も非常に丁寧なので、先生を信じて頑張るのみです。
その他学校関連
所属するクラスにより回数は異なりますが、授業時間を使ったexcursionが行われます。私のクラスはMcClelland Gallery & Sculpture Parkに行きました。それ以外にも全校生徒を対象にしたexcursionも実施され、こちらは参加費がかかりますが、1泊2日でGreat Ocean Roadに行ったり、日帰りでPhillip Islandに行く時もありました。学校のバスで移動するため若干旅行会社のツアーよりも安く、何より他のクラスの友達と一緒にオーストラリアを旅できるので、輪も広がり一石二鳥だと思います。
生徒はやはり中国系が多数を占めますが、それ以外にも政府の援助を受けたアラブ系の学生やコロンビアを中心とした中南米からの学生、タイや台湾、インドネシアからの学生も相当数いました。一方日本人は1クラスに1人いるかいないかといった割合で、勉強する環境としては抜群でした。
特にアカデミックコースで学ぶ学生はメルボルン大学/大学院に進学したいという志を持った人ばかりなので、レベルは相当に高いです。また年齢層も高校3年生位から上は40代まで散見されました。ただやはり19歳~24歳位までの方が大多数です。
ILCの時間や授業が終わった後の体育館、ジム、更には昼食時に他クラスの学生とも交流するチャンスはたくさんあるので、友達作りで心配することはないと思います。ただ自分から積極的に話しかける姿勢は重要で、それにより週末等の活動の幅も異なってくると思います。
週末の過ごし方
あくまで私の事例なので参考程度にお考え頂ければと思いますが、初めの2週間程度は一人でVictoria State Libraryで勉強していることが多かったです。IELTSについて何も知らないところからのスタートという点と圧倒的に他のクラスメートとの差を感じていた点が理由で、最初は一生懸命catch upしようと必死でした。その後は授業にも慣れ、他の生徒と同様に授業中にもディスカッションできるようになっていったことと知り合いの幅が広がってきたことも相まって、どこかしらには行くようにしていました。Cityは碁盤の目のようになっているので道に沿ってひたすら歩きながら散策したり(実際に歩くと発見がたくさんあります!) ビーチや動物園、展示館、教会、ショッピングモール等の近場は勿論、パッフィンビリー鉄道やグランピアンズ国立公園等の大自然も満喫しました。また、9月はオーストラリアフットボールのGrand finalが行われたこともあり、実際に競技場(MCG)やパブリックビューイングにも行って、地元の人たちと交流しました。
一つの発見でもありましたが、週末にBarに行くと見知らぬ地元の人が” Hi Mate!”と言って話しかけてきてくれることが多かったです笑 気さくな人が多くBarに限らずBeach沿いをcycling している人が突然自転車を降りて話しかけてきたり、本当に現地人の心の広さには感動しました。
以上、長くなりましたが、帰国して振返ってみた時に上記のようなことが心に残っております。勿論行って正解だと思っているし、もう一度行けるチャンスがあるなら絶対に掴みに行きたいと心から思っています。それほどメルボルンは魅力的な街でもあり、教育、生活の面においても抜群の街だったと思っています。
研修先:ホーソン・メルボルン(メルボルン大学提携英語学校)
質問にお答えいただいた先生:米満先生(Y) 井上先生(I) 尾藤先生(B)
Q.1 メルボルンの率直な印象は?
Q.2 今回の研修を通じて発見した日本人と他国留学生の勉強に対する違いが何かありましたか?
Q.3 研修中のクラスメイトについて
Q.4 今回のプログラムの率直な感想は?
B : 担当の2人の先生がとても優しくて、英語の教授法を教えてくれています。実際に日本ではそういうことを学ぶ機会がなく、様々な教育に関する視野が増えたと思います。
Q.5 多文化社会の中で生活することによって学習者の意欲が変わると思いますか?
I : 様々な文化に触れることができるので学習者は他の文化に対して興味がでると思います。
Q.6最近の統計によると、海外に出ていく日本人学生が減少しており、全体的に内向き傾向にあるようです。今回の研修を経て日本人学生に対してどんなアドバイスがありますか?
Q.7日本に帰国後にこちらで学んだことで自分が教える際に役にたちそうなアイディア等ありましたか?
Y : 英語で英語を理解するという点では日本ではまだ難しい点が多々あるのではないでしょうか?日本の英語の授業ではディスカッションよりも英語から日本語への翻訳を主にしています。それとは反対に、ホーソンではそうではない授業のアクティビティーなどを教えていただいたので目指す点を細かく教えていただいているという印象です。
I : 研修を通じて自分の考えを求められたりすることが非常に多くありました。もちろん日本でも自分の考えを発言することは大事ですが、実際それをすることが難しいのが現状です。ですから今回の研修で学んだ内容を無理矢理でも取り入れるべきだなと感じました。帰国後に時間を割いてこの点に関して考えてみたいと思います。
Q.8オーストラリアの教育に関して気づいた点などありましたか?
B : 週末に自分の母国語を話す機会があるので英語の学習に関して障壁になっているのではないかと感じました。これは日本人だけではなく他の国の学生に関しても言えることだと思います。
Q.9最後に滞在中に挑戦してみたいことはありますか?
B : オーストラリアの代表的な料理を是非食べてみたいです。
3人の先生方、それぞれ色々感じられた研修のようです。お忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。
経歴:メルボルン大学Bachelor of Arts 卒業後ビクトリア大学へ進学し Graduate Diploma in Secondary Educationを修了。
現在はメルボルン近郊のカトリック系高校に勤務。
MECより2008年にホーソン・メルボルン(メルボルン大学提携英語学校)へ入学し2010年メルボルン大学Bachelor of Artsに入学。2012年ビクトリア大学を卒業してメルボルン在住6年目で現在は高校教師として活動中。